鎌倉

しおみまき

うすずみのかおりをさせた砂のうえほんほんほんとだきよせられる

文学よ。恋にのぼせたくちびるにレース模様の繊維がはしる

わたしとて言い寄られたこともあるのです。ややらんぼうに剥がされてゆく。

ランニング汗ばんだまま交わればサーカス団のあくろばっとに

息むんだ。ほほふくらませ砂あらしちからいっぱいあなたを吸うた。

うしろからあなた掴んだ砂丘には小鳥とおなじ体温がある

ごうごうと波のとぐろもみたでしよう擦れた声できみは湯あみへ

やけた石おしあてているすなはまで耳の管よりぬるきしおみず

てびねりのうつわにいつか花浮かべつがいで揃う鳩のはしおき

こいびとはいないいないの鳩サブレーみるく珈琲ひたひたにして

menuへ戻る