長十郎
しおみまき
おりこうさん。ポニーテイルがいつもよりたかくたかくたかく結われる
つまさきをかるくひらいてぬばたまの三和土に並ぶえなめるのくつ
下駄箱は雨のにおいだ。かしこまる踵にあてた銀のくつべら
縫い針のような秋雨 ハイヤーに乗り込む頃は本降りになる
握りしめた花のもようは色褪せて かさのむこうのはははむすめに
ぱつぽつとつよく弾いていっさいが輪郭となる。透明ばりあ。
かなしみの種類をもたぬ。うつくしいお菓子の缶になめくじを飼う
つまようじいくつもたてて応接の切子細工に盛られた果実
びろうどのそふぁのうでを逆撫でてしゃくしゃくと食むあきのくだもの
梨の名は長十郎といいました。とおいむかしのあきのよながに
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