4月

1日

晩の9時からNHKスペシャルの
激流中国をみた。
天津の富豪と内モンゴルの貧困村からの出稼ぎ民。
超格差社会である。
人の表情が深く脳裏に刻まれるが
日記にまだかけそうにない。


2日

黄砂のニュースをみる。
てのひらのざらりとした感触。
乾いたはなをくんかくんかさせて
どこの砂かとおもいうかべた。

ああチャイナいきたいな病
やばくなったらいってこよっと。


3日

休日。
cocon烏丸で
「今宵、フィッツジェラルド劇場で」をみる。
とくにこれをみようと思ったり、
映画をみようと思っていたわけではないけど
ちょうどはじまるところだったので
吸い込まれるように場内に入った。
メリル・ストリープの口元や
くびもとの皺が残像のように残っている。


4日

花冷え。
東京では雪も降ったそうな。
それでも最寄り駅沿線は
満開の桜並木となった。
鶯がほんとうに「ホーホケキョ」と鳴いて
桜の枝の間を飛びまわっている。
日本画のような図にカンゲキする。

じつは満開の桜よりも
いまにも芽吹きそうなつぼみが
立ち上がっている時期がいちばんすきだ。
羽化するすんぜんの。
とくに暮れたばかりの空に枝のひとつひとつが
ぼうっと白く浮かんでみえる感じがすきだ。


5日

はじめて見た外国は香港。
そこから18時間船に揺られて
中国福建省アモイへ。
泉州までおんぼろバンで
そこからさらに数時間、
バイクに毛の生えたのりもので
集落を縫うように走った。
あのとき地図上の
どこにいたのかいまだに知らない。

明け方、墓参りにいくぞというから
ついて行くが行けども行けども
荒れ地のような畑しかない。
くわを持った男が
おもむろに辺りを耕しだしたかと思うと
小さな盛り土にして墓にみたてた。
色とりどりの薄い紙をお札だと言い
火を付ける。
ぴりぱらと乾いた音が響きわたり
すーっと空気に吸い込まれた。

アルバイトばかりしていた。

帰国した日、桜が満開だった。

あれは清明節だったのかと
ずいぶんあとで知る。


6日

なかなか、ぱあっと
あたたかくならない。
うすらさむくて
迷いつつはおる上着。
もけもけと野暮ったい
きもちになる。


7日

先日、黄砂が吹いてから
中国を思い出す日々。

現実的な手段として
1泊2日で上海にゆく
ことなどを考える。

短すぎるので
テーマ絞らな。


8日

選挙。
近所の中学校まで投票にゆく。
桜の木とか花壇とか
柔軟体操する生徒とか春らしい。

スーパーのはしごして
夜はまんぷくさんに
クリームしちゅーを
つくってもらった。
カレー粉をひとさじ。
とても美味しかった。


9日

きのうは
ツァイ・ミンリャンDVDの
BOXが届く。
あいかわらず変な映画だが
観た翌日はかならず
映像の断片があたまに
貼りついている。

「愛情萬歳」という作品が
すきだ。
どこが愛情萬歳なんだ?
という内容である。

それにしても
ツァイ・ミンリャン
ウォン・カーウァイ
ジャ・ジャンクー
映画監督の名前を
おもいうかべると
なんともいえず
せくしーなきもちになる。


10日

先日黄砂が吹いてから
中国熱がふつふつしてきた。


11日

遅番。
沿線の夜桜
わっさわっさと
枝にたたえて
ぼんぼりのよう。
きれいだなあ。


12日

中国語をふたたび
ならうことにした。


13日

上海のガイドブック
などかってみる。
眺めているだけで
ほんとうに楽しい。
「莫干山路五十号」
という元倉庫街に
現代アートが集結
しているらしい。
北京の大山子芸術区798
みたいなところかな。
いってみたい。


14日

昼ワイン。
生パスタ。そして
うすぅういピッツアが
だいすきだ。


15日

早番でひとり事務所にいたとき
地震があった。
そういえば先日の
能登の地震の時もにちようで
ひとりで早番だった。
あのときは、どーんとたてに
ひびく感じで阪神大震災を
思い起こさせた。
今回は三重が震源地だったらしい。
横にずいぶん揺れた。


16日

きょうはみほちゃんの
たんじょーび。


17日

山ちゃんとダリ展へゆく。
ダリ=シュールレアリズムだが
予想以上に
かなり力の入った文筆活動、
舞台演出、衣装デザイン、
チュッパチャップスのロゴ 。
旺盛な芸術活動におどろいた。

絵画展なのだが
写真家がダリや妻のガラを撮った写真にも
心惹かれた。
このひとそのものが芸術なのだろう。

だりははんさむだ。
妻のガラはダリより10歳年上で
出会った頃は友人の妻だったという。
写真で見ると、骨太でダリより男性的にみえる。
それにしてもダリの作品のあちこちから
妻への熱烈な愛情を感じることができる。

ポストカードを何枚かえらんで買った。
いわゆるシュールなものよりも
17歳の時に描いたという写実的自画像が強烈だ。

ううむ。だれにおくろう。


18日

きのうは山ちゃんと
大阪南港天保山へゆく。

それにしても天保山。
てんぽーざん、てんぽーざんとこれまで
単なる一地名として呼び親しんできたが
その名のとおり、いちお「山」であることを
そらさんから聞いて今日はじめて知った。
しかも日本で一番低い山だという。
さっそく登山(標高4.5m)してみた。所要時間約5分。


19日

ここんとこ
まんぷくさんが忙しく
ひとりで夕食がつづく。
ついつい早食いに
なってしまう。


20日

あすは歌会。


21日

J歌会京都。
京都市北文化会館にて。
懇親会は きらきらひかる。


22日

きょうから中国語。
駅の改札口で
先生となるひとと
待ち合わせた。
「にぃはお!」
「にはお!にはお!」

先生の笑顔に
思わずほころんで
なんどもなんども
繰り返した。


23日

きのうの中国語の余韻。
ああ何げなくふらっと
北京や上海を
ぶらぶらしたい。


24日

シャッターおろしかけの
とあるお店に飛び込んで
豆腐やら慌てて買う。
店主のおじさんは
「シャッター降りてても
ドンドン叩いてくれたら
いつでも開けるからね」と
たまごをくれた。
パートのおばちゃんは
もろに怒った顔をして
目もみてくんなかった。
はよかえりたかったんやろう。
パートやし。でもこわすぎ。


26日

午前中、ロッテリアにて
中国語レッスン。
あっというまの1時間半だった。
先生はハルピンの人。
お正月に行った大連より
さらに東北でロシアに近い街。
まだ行ったことがないけれど
行ってみたい街のひとつだ。

北方ふうに巻き舌調で
しゃべってみる。

ことばは誰か相手がいると
とたんに切実に伝えたくなる。
まちがってもいいから
とにかく気持ちが伝わるように
あれやこれやとアプローチするのだ。


27日

パソコンに入れてある
中国映画。
はじめのぶぶんを
ちょっとだけ、と思って
結局さいごまでみてしまった。
「きれいなおかあさん」。
この映画のコン・リーの演技
が、すごくすきだ。


28日

ああそうや。
たまごゆでよう。
10ぷんと少々。
なんたらエッグと呼ばされそうな
オレンジ色がとろりと落ちた。

うでたまご。
どこの方言なんかなあ。
かたゆでたまごを思わせる
音のひびきがうまそうだ。
列車のなかでたべたいなあ。


29日

まんぷくさんの妹に
おとこのこがうまれた。
なまえはなんだろう。


30日

きんじょの
すてきなきっさてん。
すきになりつつある。
なまえはまだふせておこう。

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